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概要 †
- 入試
偏差値 | 駿台 | 71 |
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河合塾 | 72.5 |
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再受験 | 寛容 |
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定員 | 108 | 一般66、内部進学42 |
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編入試験 | なし |
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配点 | 500 | 数学150・理(2)200・外国語150・小論文・面接 |
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過去問 |
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解説 †
- 東京都港区に位置する総合大学であり、どの学部も私立大学では最高峰である。
- 「陸の王者」と称される。
- 大学としての格は、1990年以前は早稲田大学に負けていたが、徐々にその差を縮めていき1990年代後半には、学部によっては本学の優位が確立されていた。2000年代にはさらにその傾向を強め、法、文、理工において優位となり私立大学ナンバー1の座が確立された。ただ、2010年代に入り、早稲田大学が再評価されてきており、その動き次第では従来の二強時代に戻るかもしれない。
- が、2008年に共立薬科大学を吸収合併し、医薬看護も備えた総合大学となり、私立大学ナンバー1に向けて順調に走っている。
- 医学部は、1873年の慶應義塾医学所に起源を有する。臨床、研究の実績において名門国公立医学部にも対抗できる唯一の私立医である。
- 入試難易度は他の私立医学部とは大きく乖離している。私立医学部御三家(慶應、慈恵、日医)と称されることもあるが、偏差値、大学の実力とも慈恵、日医を大きく引き離している。
- 私立医学部専願組はほとんどおらず、東大、医科歯科、千葉、横市など最上位の大学群との併願者が多い。
- 進学優先度も高く、東京医科歯科大学とのダブル合格で本学を選ぶ者もいる。医科歯科辞退者のほとんどは慶医合格者である。
- この評価を支えているのは、医学会における存在感の強さと、首都圏での学閥の強さである。首都圏では東大閥に次ぐ勢力として多くのブランド病院を支配下に置いており、将来首都圏で臨床医を目指すなら、地方旧帝に進学するより将来性は高いとも言われる。
- 臨床モルモットの実績も私立では頭一つ抜けており、旧帝国大学と同じかそれ以上である。
- 他私立大医学部に多数教授を輩出している。さらに首都圏においては東京大学医学部に次ぐ多さの関連病院を抱えている。一学年の定員は108名であり、そのうち42名は内部進学者である。付属校の中でも最優秀の人材が医学部に進学する。残りの66名の枠を一般入試に公開している。
沿革 †
- 1858年:慶應義塾開塾
- 1890年:大学部を発足し、法律、理財、文学3科を開設
- 1917年:慶應義塾大学医学科開設
- 1956年:大学院医学研究科開設
- 1979年:医学部共同利用R.I.研究棟
- 1984年:米国医科大学での学生臨床研修開始
- 1986年:大学病院新棟開院
- 1994年:特定機能病院として認定、大学院医学研究科設置?
- 1996年:医学部新教育研究棟施工
- 2001年:看護医療学部開設
- 2008年:共立薬科大学と合併、薬学部設置
- 2023年:東京歯科大学と合併、歯学部設置(予定)
参考文献:医学部の歴史
入試の変更点 †
2021年 †
- 出願の際、「主体性」「多様性」「協働性」についてどのように考え、心がけてきたかについて、100字以上、500字以内で入力すること
- 出願要件だが、合否判定には用いず、入学後の学習指導上の参考資料としてのみ活用
2020年 †
一般入試傾向・対策 †
- 私立医学部最高峰らしく、かなりの難問も出題される。
- 最近の傾向では305点程度(500点満点)で一次合格するが、2021年度のように251点まで低下する年もある。正規合格は330点程度ではないか。
- 英語と理科で稼ぐ。
英語 †
- 気空所補充、仰絞呼媛髻↓慶絞呼媛髻↓険兀酳検
- 自由英作文に時間をかけがちだが、ここに時間を取られると全体がタイトになる。
- 100語程度の英作文が課される是非とも暗記構文を使用してさっくりと仕上げたい。
- 自由英作文をすぐに仕上げて残りの回答時間を捻出する。
数学 †
- 100分で150点、大問4つ(30点、40点、40点、40点ぐらいか)
- 大問1が小問集合
- 大問2に確率漸化式が1題(2020年度入試では出されなかった)
- 穴埋め形式は、均等配点ではなく、最後の方に重点が置かれていると思われる。
- 最低75/150でOK。
面接 †
- 面接官2人の個人面接。
- およそ10分の面接を2回行う。
- 3回目の面接を受ける人もいるが、これで落ちるわけではない。
- 配点は公開されていない。
- 事前に面接シートを記入し、面接官はこれに沿って質問をする。
- 質問内容で奇抜なものはない。志望理由、併願校など。
小論文 †
試験時間50分で400字程度の論文を2つ仕上げる。「家族から受験生への思いが強いことによる負担について、自分の考えを書く」等、医療知識は問われないものが多い。
入試結果 †
年 | 募集 | 志願者 | 受験者 | 1次合格 | 正規合格 | 補欠発表 | 補欠許可 | 最終合格 | 実質倍率 | 最低得点率 |
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2024 | 66 | 1483 | | | 139 | 96 | | | | % |
2023 | 66 | 1412 | 1219 | 260 | 141 | 92 | 27 | 168 | 7.3 | 63.0% |
2022 | 66 | 1388 | 1179 | 279 | 134 | 119 | 44 | 178 | 6.6 | 61.6% |
2021 | 66 | 1248 | 1045 | 266 | 128 | 114 | 43 | 171 | 6.1 | 50.2% |
2020 | 66 | 1391 | 1170 | 269 | 125 | 113 | 41 | 166 | 7.0 | 60.6% |
2019 | 68 | 1528 | 1296 | 274 | 132 | 117 | 27 | 159 | 8.2 | 60.6% |
2018 | 68 | 1525 | 1327 | 271 | 131 | 111 | 49 | 180 | 7.4 | 61.0% |
2017 | 68 | 1578 | 1384 | 268 | 126 | 91 | 53 | 179 | 7.7 | 53.2% |
2016 | 68 | 1689 | 1436 | 270 | 124 | 95 | 43 | 167 | 8.6 | 56.4% |
2015 | 68 | 1758 | 1503 | 268 | 118 | 104 | 40 | 158 | 9.5 | 59.8% |
2014 | 68 | 1784 | 1487 | 271 | 128 | 93 | 16 | 144 | 10.3 | 57.4% |
2013 | 68 | 1734 | 1434 | 273 | 121 | 91 | 50 | 171 | 8.4 | 55.8% |
2012 | 68 | 1712 | 1461 | 272 | 124 | 91 | 49 | 173 | 8.4 | 54.2% |
2011 | 68 | 1780 | 1507 | 271 | 125 | 89 | 33 | 158 | 9.5 | 51.8% |
2010 | 68 | 1879 | 1592 | 274 | 122 | 89 | 40 | 162 | 9.8 | 56.0% |
2009 | 66 | 1989 | 1680 | 272 | 112 | 96 | 54 | 166 | 10.1 | 60.4% |
2008 | 60 | 2127 | 1799 | 250 | 99 | 92 | 46 | 145 | 12.4 | 63.4% |
2007 | 60 | 2259 | 1936 | 242 | 97 | 94 | 51 | 148 | 13.1 | 57.4% |
2006 | 60 | 2248 | 1914 | 231 | 99 | 98 | 40 | 139 | 13.8 | 60.0% |
2005 | 60 | 2035 | 1780 | 262 | 93 | 102 | 42 | 135 | 13.2 | 54.4% |
2004 | 60 | 2199 | 1928 | 266 | 97 | 98 | 33 | 130 | 14.8 | 54.6% |
2003 | 60 | 2390 | 2125 | 245 | 87 | 102 | 63 | 150 | 14.2 | 58.2% |
2002 | 60 | 2189 | 1933 | 251 | 86 | 100 | 42 | 128 | 15.1 | 52.4% |
2001 | 60 | 2128 | 1896 | 278 | 81 | 105 | 53 | 134 | 14.1 | 55.2% |
- 上記を見ると、2010年手前で志願者はピークに達し、以後減少傾向であることが分かる。
- 就職氷河期、リーマンショックによる不況、アベノミクスによる2010年代の好景気を反映している。ただし、本学の場合は再受験生の割合が少なく、不況による受験者の増加の反映度は低いと思われる。他大学であればもっと顕著に増減するであろう。
参考:https://www.yozemi.ac.jp/nyushi/data/keio/keio_data_1.html
補欠の繰上り †
- 慶應義塾大学医学部の受験生のレベルからいって東京大学理科三類・京都大学医学部・大阪大学医学部を第一志望にしている者が多く、上位層は入学辞退する。ゆえに、毎年40名ほどが繰上げ合格となっている。
- 2021年以降、3月15日、24日に発表されているが、2020年は3月13日(金)と24日(火)、2019年は3月14日(木)と23日(土)であった。
- 2024年の1回目の繰上は、3月14日の13時に18名であった。
日付 | 2024 | 2023 | 2022 | 2021 |
3月14日 | (木) | 18名 | (火) | | (月) | | (日) | |
3月15日 | | | (水) | 22名 | (火) | 27名 | (月) | 32名 |
3月16日 | | | (木) | | (水) | | (火) | |
3月17日 | | | (金) | | (木) | | (水) | |
3月18日 | | | (土) | | (金) | | (木) | |
3月19日 | | | (日) | | (土) | | (金) | |
3月20日 | | | (月) | | (日) | | (土) | |
3月21日 | | | (火) | | (月) | | (日) | |
3月22日 | | | (水) | | (火) | | (月) | |
3月23日 | | | (木) | | (水) | | (火) | |
3月24日 | | | (金) | 4名 | (木) | 11名 | (水) | 11名 |
3月25日 | (月) | 10名 | (土) | | (金) | | (木) | |
3月26日 | | | (日) | | (土) | | (金) | |
3月27日 | | | (月) | | (日) | | (土) | |
3月28日 | (木) | 2名 | (火) | | (月) | 3名 | (日) | |
3月29日 | | | (水) | | (火) | 1名 | (月) | |
3月30日 | | | (木) | 1名 | (水) | 2名 | (火) | |
3月31日 | | | (金) | 打切 | (木) | 打切 | (水) | 打切 |
人材育成特別事業奨学金 †
一般入学試験成績上位者10名程度に、第1〜4学年の各年度継続的に1人あたり年間200万円(総額800万円)を給付する大型奨学金である。平成27(2015)年度に創設された。家計支持者の年収制限なし。physician scientist の育成を目指す研究医養成プログラム(MD-PhDコース)選択者の場合、5・6年次に各年100万円(計200万円)が加わり、給付金額は上記奨学金と合わせて6年間で総額1,000万円となる。
参考文献
内部進学 †
- 特に塾高と女子高の争いは熾烈を極める。
- 慶應義塾高校からの医学部進学者のほとんどは、慶應普通部出身者で占められている。
大学生活 †
立地 †
- 1年次は日吉キャンパス、2年次以降は信濃町キャンパスを使用する。
- 教養課程では、必修科目としては数学(微分積分、一次変換、統計)、化学、物理、医療英語、医療倫理、第二外国語がある。
進級 †
- 進級は楽。
- 卒業試験が無い。
- 実習をきっちりこなせば卒業は保証される。
- ただ、実習が11月まであるため、マッチングや国試対策が後手に回る可能性もある。
- ただし、それも関連病院の豊富な慶應なら問題ないだろう。
関連病院 †
臨床 †
臨床面では全国トップクラスである。
- 2018年
- 日本初の子宮移植と世界初の脊髄損傷iPS治療の計画を提出。
- ALS(筋委縮性硬化)のiPS治験も開始し、世界的医療の先駆に
- 慶大・九大・医研開のチームは涙の中に含まれるコレステロール硫酸という脂質が、免疫細胞の動きに重要なDOCK2というタンパク質の機能を阻害し、眼を炎症細胞の浸潤から守る働きをしていることを世界に先駆けて発見した。
- iPS細胞を使って病気の状態を再現し、治療薬の候補を探す「創薬」によって、ほかの病気に使われる免疫抑制剤が、進行性の難聴となる難病に効果があることを、慶応大研究チームが見つけた。
- 慶應大は猿の子宮移植及びその妊娠に成功した。
- 慶應医学部はマウス大腸の上皮粘膜を剥離させる技術により、同部位に作成した遺伝子改変オルガノイドを長期にわたり生着させ、ヒトの大腸上皮構造をマウスの腸管内で再構築することに成功、大腸がん治療に期待。
- 2017年
- 慶大医学部教授らは多層接着培養プレートに強制通気システムを組み合わせることによりヒトiPS細胞および分化心筋細胞を大量培養することに成功した。心筋梗塞などが重症化すると、数億個もの心筋細胞が失われるが、これに対応できる可能性が生じた形に。
- 慶應義塾大学の曽我教授らの研究グループは、国立がん研究センターなどと共同で、100年来のがんの謎であった、がんの代謝が変化する仕組みを解明した。
- 慶応大と日本医療研究開発機構はがんを攻撃する免疫細胞(T細胞)に関して、疲弊したT細胞を若返らせる技術を開発し、がん治療(細胞移入療法)に応用することに成功したと発表した。
- 慶應義塾大学と生理学研究所は「脳内にあるやる気スイッチを発見した」と発表した。共同研究グループが、マウスを用いた実験で意欲障害の原因となる脳内の部位を特定した。意欲障害の治療法につながる成果だという。
コメント †
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